駿河半紙技術研究会 主催 平成27年度 総会 開催されました。
会期 平成27年5月16日(土) 11:00~13:00
会場 そばの蔵 志ほ川( 富士宮市城北町667 TEL:0544-24-0100 )
去る6月14日に柚野手漉き和紙工房に於いて『手漉き和紙 簀桁(すげた)製作研修会』が開催されたので参加して来ました。講師は、藤波和紙簀桁製造所の藤波柚美子先生です。
私はここ数年、手漉き和紙の研修会に参加してきましたが、紙を漉くことだけに集中していたので、道具についてはあまり考えたことがありませんでした。紙漉きにおいて、漉き簀は直に紙が触れる部分なので、商品となる紙の品質に多大な影響があるだろう、ということは講習を受けるまでもなく推測できました。しかし、紙の平滑性や水抜けを良くするために、どのような配慮がされているのか、具体的には分かりませんでした。
まず、桁(けた)の方の説明がありました。材料は耐水性のある木曽ヒノキが使用され、形状は簀を支える方式により、上げ桟・埋め桟があるそうです。埋め桟の場合、水抜けが多少悪くなるので、できた紙に桟のあとが残ってしまうようです。また、水抜けを良くするためや紙料が溜まるのを防ぐため、桁に溝が設けられています。留め金などは、真鍮・鉄などが使われているそうです。また紙料を汲み込んだ時に、水の重量を考慮して撓まないように最初から中央部分が少し高くなるように細工されています。
次に簀(す)の解説がありました。材料は竹またはカヤを絹糸で編んでいるそうです(端は強度を上げるためナイロン糸になっています)。漉く紙の大きさや厚さなどを考慮して竹ヒゴの太さを変えるそうです。また、竹ヒゴは長さが30~50㎝しか取れないため、幅の広い簀を編むときは、竹ヒゴを継いで使用します。つなぎ目が同じ場所になると強度が低下するため、互い違いになるよう配列して編む必要があります。漉き簀は簀桁に合わせるため1品1品寸法や形状が違ってきます。また、それを使用する職人の漉き方によっても寸法が変わってくるそうです。つまり標準品で製作できないので、すべての工程が手作業になってしまいます。
最後に、簀編みの体験ありました。作業台の前に座ってみると、あまりの細かさに目が眩みました。単一な作業ですが、間違えて編んでしまうと、やり直しがきかないので緊張感が続きます。更に編む強さを一定に保たないと簀の平滑性が保てないことも分かりました。1本編み込むだけでとても疲れたので、簀を1枚編むことを考えると、気が遠くなりそうでした。今回の受講により、漉き簀の製作は、細心の注意を払う作業であり、かつ忍耐が必要であることが分かりました。また、この仕事ができる人も、年々少なくなっているようです。
尾崎 政志(駿河半紙技術研究会 会員)
去る6月14日に、簀編みの実技研修を受講しました。講師は、藤波和紙簀桁製作所の藤波柚美子氏です。はじめに、簀と桁についてのお話がありました。概要を以下に記します。
・簀と桁は一対のものであること。
・桁の材質は、藤波さんの所では木曽ヒノキを使っていたが、全国的にはヒバなど脂分が多い木が多い。30年くらい寝かしたものを使う。蝶番などの金属は銅、水に強い打ち方をした鉄を使う。注文を受けてから、どのような紙をどのように使うのかを聞いたうえで長さなど細かいところを決めて製作する。上の桁枠は下に凸の弓状、下の桁枠は上に凸の弓状になっている。更に、両サイドの枠は、「にがし」などの工夫により、内側がぴったり合い、外側が少し開くような仕組みになっている。枠は「ほそ」と呼ばれる矢印状に切って組んである。
・簀は水につけないで使うと、糸が切れやすい。(絹糸は、水につけることで強度が増す性質を持つ。)専用に使う絹糸を、人の手で撚り上げる。その後、柿渋で煮て更に強度を増す。
・簀の素材はひごは竹かかや。かやはススキの細い茎。竹ひごで継ぐ。手間がかかる等の理由で製品の数は少ない。竹は10~12月に取ったもの(真竹や破竹)の表面約1mmの厚さをはがし、さらに1mm以下の細さに加工。約1.5センチの中に平たく並べて入る数で決める号数が、16から30号の物を使う。かま継ぎ、そぎ継ぎはひごの先端を加工して継ぎやすくしているので、糸の幅は変えない。突き合わせはそのまま継ぐので、継ぎ目の所は糸の間隔を狭くして編む。糸目は、中桟に当たらないように、3センチ程度の間隔で、均等割りする。A3版の大きさだと、ひごは450本くらい、1本の糸は1メートルくらい。3メートルの大きさだと、12000本のひごと、1本の糸は10メートルを使う。4~5センチ編んだら、家に伝わる専用の物差しで測って、誤差をチェックし、次の5センチ編む間に、その誤差を修正するようにする。修正は、左手の親指の感覚で行う。できたものを仮留めし、お湯を掛けて乾かし、水につけて乾かして、よければ本留めをする。仕上げだけで4工程あり、少なくとも3日を要する。A3版で、完成までに1か月弱を要する。
何回も紙漉きの実技研修会で使っていた道具なのに、よく見たことがなかったので、新たな発見がたくさんありました。
いよいよ簀編みです。まず、ひごの状態を指先で確認するのですが、その細かな感覚が分かりません。2~3回触ってようやく、このことかな?と思えましたが自信なしです。この最初の工程から、すこし大げさですが、日本の伝統工芸の精緻な技が感じられたと同時に、自分の鈍感さにがっかりしました。凸凹のないまっすぐなひごを台に置いて糸を掛け、編んでいきます。駒をことんことんとリズムよく落としていく藤波さんの手さばきはとても軽やかで、その様子に思わず見とれてしまいました。そのあとに台の前に座るのは気後れしましたが、何事も体験!?とやってみました。ひごを支えながら糸を掛ける、という単純な作業にも、まずひごを適度な力で支えることが難しい。そして糸の掛け方も左回りと右回りがあって、それも間違えて教えていただきながらやっていきました。一目ずつゆっくりとやったので、30センチくらいを編むとため息が出るくらいでした。
使っている駒は自作のものであり、藤波家に代々伝わっているものであること、製作には1カ月以上はかかることなどを、参加者が順番に体験していく傍らで伺い、なんて貴重な物を使って紙を漉いているのだろう、紙は本当に貴重なものであると改めて感じました。
紙漉きの道具である「簀」は、長い年月をかけて精選されてきた知恵と大変細やかな技術の結晶であることがよく分かりましたが、紙漉き同様、後継者がおらず、廃業していく工房が相次いるそうです。現在のスピード社会にはそぐわないのかもしれませんが、社会の様々な歪みを見ると、手作業の復活が、私たちが住みやすい社会の速さに戻してくれそうな気がしてきました。
文責 四條里美(駿河半紙技術研究会 会員)
駿河半紙技術研究会 会員 四条 里美
去る3月に、内藤氏が「地域伝統文化功労者」に選ばれて表彰されたので、駿河半紙技術研究会の5月の総会で、祝賀会を計画したい、計画しなくては…というお話になりました。私も、昨年度から研究会では広報を担当するようになりましたので、何かお手伝いしなくては…と思ってはいたのですが、事務局から祝賀会計画の素案を示されたときに、「司会をやってほしい。」と言われたのには驚きました。仕事柄、人前でお話をする機会は何回もありましたが、祝賀会というおめでたいお席には出席したことはありませんから、そのようなお席での司会の経験も皆無。そして何より、研究会のメンバーをはじめ、祝賀会にいらっしゃる方々のほとんどを存じ上げなかったからです。加えて、頼もうと思っていた方(プロではないのですが、司会のお仕事が好きで、頼まれてはよくやっていらっしゃるそうです。)のご都合が合わなかった、という裏事情もありまして、本当に、寝耳に水…といった状態でしたが、せっかくのご指名でしたので、引き受けることにしました。
そのあとは事務局の方のご尽力で、祝賀会場や内容、出席なさる方、などなど短期間で次々と決まっていきましたが、出席者の肩書を見たときに不安が募りました。名士がずらりと並んでいたのです。
司会の原稿は、祝賀会の開催を中心に進めてくださった渡井さんが作ってくださるということだったので、少しは気が楽だったのですが、それでも一回目の原稿をいただいて目を通した時には、思わず図書館へ走りました。そこで、司会についてのノウハウが書かれた本を借りて「祝賀会」の部分を熟読しました。「格調高く…」というキーワードに、思わず苦笑です。また、敬語の使い方を間違えないように、例文にも目を通したり辞書で調べなおしたり、紹介するお客様の肩書やお名前も間違えないように、自分が読みやすくするために原稿を打ち直しました。といっても、根がそんなに几帳面ではないので、結局、原稿の打ち直しができたのが1週間前、数回声に出して練習しただけで、当日を迎えてしまいました。予想はしていましたが、当日の変更がいくつかあり、間違えないように、大きな文字で訂正し、できるだけゆっくりしゃべりました。(早口だとよく言われるので。)
祝賀会前半は記念講演で、佐野美術館長の渡辺先生のご講話でした。そこまで振ってしまえば、しばらく司会の仕事は休憩です。始まって間もないのに、休憩をとってしまい、渡辺先生の和紙を使った古写経についてのお話を、あまり聞いていませんでした。(本当にもったいないことです。)でも、巻物になっている古写経の実物を間近で見せていただきながらの解説が始まったので、後ろの方からのぞかせてもらいましたら、『三蔵法師』や『足利尊氏』の文字が目に入り、びっくり。渡辺先生も、なぜ佐野美術館にあるのか分からないけれど、おそらく明治時代の廃仏毀釈の混乱で、このような貴重な品物が全国の寺院から流出してそれが巡ってきたのだろうとおっしゃっていました。写経を見ればその時代背景も推察できるらしく、文化財としてはかなり貴重な資料らしいです。書体や装丁の違いで時代が分かるようですし、また紙は大変貴重で庶民ではなかなか手に入らなかったため、膨大な量の写経をすると決めたお坊さんは寄付を募りながら一生掛けて写経したものもあるようです。古いものでは、線を引く人、下書きをする人、清書をする人、装丁をする人などかなり細かい分業で作られたものも残っているようです。さらに、紙の研究の第一人者の増田先生もお越しいただいていましたので、渡辺先生からの問いに、増田先生が「多分…」ということで、紙の材料の違いについても解説してくださいましたことは、とても興味深かったです。返す返す、きちんと聞いておけばよかったと、後悔しきりです。
続く祝宴の方も滞りなく進みました。名士ばかりなので、会場の雰囲気もまさに「格調高く」て、壇上でお話しされる方が、とてもお上手で感心してしまいました。あっという間の2時間でしたが、心からお祝いできた会だったと思います。
お開きになってから、内藤さんのご親族を始め、何人かの方々に声をかけていただき、知らない方ばかりだったはずなのに、終わった時には、すっかり関係者の一人になった気分でした。なかなか体験できないことをさせていただき、これも何かのご縁と思うと、とてもありがたかったです。
自然素材を生かしたインテリヤに興味があり、仕事でも内装材として、壁・天井
建具等に和紙を貼ることがある為、インターネットで和紙のことを調べていたところ、
内藤先生のホームページを見つけました。それが、駿河半紙技術研修会に入会するきっか
けとなりました。今回9月28日(土)の実技研修が初参加となり、道具の名前や材料の
説明等を受けながら、紙を漉いていく手順を一から教わりました。内藤先生や四条先輩
が、簡単そうにやっているので、わけなく紙を漉けると思いきや、何回やっても紙が崩れ
てしまい、自分のセンスのなさにがっかりしました。それでも、途中アドバイスを
いただき、作業を進めていきますと、研修の最後には、やっと簀桁をすくい上げるコツが
わかり始め、紙をいくらか平滑に漉くことができ、ホッとしました。
この日は、雲ひとつない秋空で富士山もはっきり見え、気分良く家路につきました。
次回の実技研修が楽しみです。
駿河半紙技術研究会 会員 小林 智
今回(6月1日)の実技研修では、私一人だったこともあり、内藤さんから、大きな枠で漉いてみてはどうかという御提案がありました。枠を見たときには、かなりの大きさに、果たして紙料を汲めるのか、不安になりましたが、これもまた勉強と思い、やってみることにしました。
枠は大きいために竹の竿に吊ってありますから、汲みこむのにそんなに重たくはなかったのですが、汲むコツがなかなかつかめず、結局最後まで、平滑に漉くことができませんでした。いつもの半紙2枚取りの大きさの枠だと、平らに漉けるようになってきていたので、枠の大きさが変わることによって、何かを変えなくてはいけなかったのにそれが分からなかったです。はじめと途中何度か、内藤さんの汲みかたを見せていただいたのですが、それでも、どこが違うのか分からなかったというのが、正直なところです。もしかしたら、竿のしなりを利用しなければいけなかったのに、それができなかったのかもしれません。
いずれにしても、初めに、内藤さんが「(大きい枠での研修を)勧めるのに迷った。」とおっしゃっただけあって、難しかったです。でもまた、機会がありましたらぜひ挑戦して、平滑な紙を漉いてみたいです。
ところで今回の研修では、紙漉きの実技の難しさとは裏腹に、紙漉きの道具の美しさを、改めて感じました。竿に吊られた枠は、全く無駄のない形で本当に美しいです。これらの道具を考え出して使い続けてきた先人に敬意を払わずにはいられません。
(文責 四條里美)
駿河半紙技術研究会の実技研修では、通常、紙料は三椏(みつまた)で行われてきましたが、3月16日に行われた研修会では雁皮(がんぴ)が使用されました。
手漉きでは雁皮の方が難しいと聞かされていたのですが、今回の雁皮を手漉きした感じは、三椏のそれとあまり違いは感じられませんでした。多少、雁皮の方が、水抜けが遅いかなと思われる程度でした。
数日後、天日干しされた紙が届きました。
触った感触は、三椏の紙より少し柔らかいというか、しなやかな気がしました。
表面は三椏より滑らかな感じです。でも、強度的には雁皮の方が上のようです。
実際に筆を落とした時のファーストインプレッションは『軽い!』でした。
滲みも少なく、文字の輪郭もシャープなので、かな書などの連綿となる文字を書くのに向いていると思いました。反面、文字が平面的(のっぺり)に見えるので、墨の濃淡や字の大きさに変化をつけて、立体的に見せる必要がありそうです。『キレ』のあるかな書が書ければ、とてもいい紙だと思いました。
駿河半紙技術研究会 会員 尾崎 政志
今回の実技研修は、雁皮を使った原料での紙漉きでした。漉き舟に入っている原料を見ても、いつもの原料(三椏と楮)との違いはよくわからなかったのですが、漉き始めると何となくいつもと勝手が違い、上手く漉けなくて、原料の違いを実感しました。
事前に、いつもより厚めに漉くとよいことや、原料が絡みやすくするために縦だけでなく横にも少し揺らした方がよいことなどの助言をいただいてやってみたのですが、枠の中の紙料がなかなか厚くならないのです。雑すぎるのかなと思って、いつもより丁寧に、回数も多く汲んだつもりですが、厚くならない…。更に紙床づけが難しく、上手く簀から離れないのです。初めて漉いた時のように、紙が崩れてしまうこともありました。雁皮を使ったのは初めてですから、1から出直し…ということだと思います。
でも、できた紙は美しく、表面はさらさら(私の勝手なイメージですが、和紙の表面は少しざらざらしているものだと思っていましたので、そのさらさら感にちょっと驚きました。)で、触るとパリパリっとした音がします。この薄さと手触りのよさが、紙の王様と言われる所以なのでしょう。まだこの紙を使ってはいないので、書き味までは分からないのですが、見ているだけ、触れているだけで満足してしまいます。
一言で和紙と言っても、原料によって細かい製作工程はもちろん、作るときの心配りからできた製品までこんなにも違いがあるということを実感した今回の研修でした。そして和紙の魅力を改めて感じています。
駿河半紙技術研究会 会員 四条 里美
去る11月17日(土)富士宮市立中央図書館で行われた文化講演会(駿河半紙技術会主催
に参加しました。講師は郷土民俗学を専門に研究をなさっている八木洋行氏。講演会が
始まる前、会に参加していらした方が、会場に到着したばかりの講師に「お声を聞いて
八木さんだとすぐにわかりました!」と、積極的に話しかけておられるのを聞いて、私も
(そうそう)と、心の中でうなずいてしまいました。講師の八木氏はSBSラジオで
「すっとんしずおか昔話」を長い間やっていらっしゃる方。地元に伝わる昔話の解説などを
独特の語りでお話し下さり、思わず聞き入ってしまいます。このごろ私はFM局ばかり
聞いており、「すっとんしずおか・・・」もご無沙汰してしまっているのですが、以前に
聞いたお声をすぐに思い出すことができました。
さて、講演会の題は「駿河和紙の民俗学」。八木氏がお調べになった史実と照らし合わせ
た和紙のお話がとても面白かったです。駿河和紙については分からないことも多い・・と
いう前置きがありながらも、浅間神社が発行していた「浅間金」という紙幣があったことや、
ある貴族が今川義元の城に滞在した折、お土産に和紙をたくさん持ち帰ったこと、関東の
武士を中心に長い間使用されてきた「三島暦」は和紙に印刷されたものであったし、茶葉を
加工する過程で使われたり、花火の材料としても盛んにつかわれたりしていた。という事
を、当時の様子が目の前に浮かんでくるような語り口でお話ししてくださいました。また、
お話を伺いながら、私たちが住むこの地域にも脈々と和紙作りが続いていたことに思いを
駆せることが出来、感慨深かったです。
予定の時間はあっという間に過ぎ、もっと聞きたい!と思うところで、お話も終了。
機会がありましたら、ぜひ、続きのお話を伺いたいと思います。
(文責 駿河半紙技術研究会員 四条 里美)
今回の技術研修は待ちに待った紙貼りを経験しました。
内藤さんに以前から「他人(しかも素人)の漉いた紙を貼るのは大変なんです」と
言われていたので早く体験するのを 楽しみにしていました。
板を拭いたところに内藤さんが一枚一枚丁寧に剥がしてくれた紙を刷毛で撫で付けて貼り
ます。ある程度の圧を紙に掛けないと板に付いた感じがしないし強すぎると
「ほうきぼくれ」という引っ掛かりで紙を痛めてしまいます。
私は製本が仕事なので、布に紙を裏打ちすることがあります。
空気が入らない様に、雛にならない様に貼っていくのは、紙貼りの刷毛使いと同じに感じ
ました。
ところで最近私が楽しんでいることが、この駿河半紙を強制紙にすることです。みつまた
紙はこうぞに比べ引っ張り強度に欠けますが、触れた時の感触はとても滑らかですよね。
そこで駿河半紙にこんにゃく糊を塗り乾いたら揉みます。
次に消石灰からとったアルカリ水で煮て乾かします。するとかなり強度が出るので、
その紙をまた揉んでしごくとそれはそれはソフトな紙が出来上がります。私はこの紙を
使いを、明治の初期に作られた縮緬本に負けない和本を作ろうとおもっています。
そんな事を考えていると、埼玉から富士宮まで2時間半はとても楽しい。
しかし今回お盆休みという事でちょつと大変でした。
しかしここまで体験すると紙すき以前の紙料つくりも体験したいと思いました。
歳よりお若い内藤先生には今後も勢力的な活動をお願いいたします。
駿河半紙技術研究会会員 埼玉県在住 水上 悦男