5月22日、手すき和紙工房にて紙漉きの実技講習会に参加しました。紙漉きはもちろん初めてのことです。
私は特別支援学校に勤務して20年以上たつのですが、今年度配属された高等部も作業学習の紙工班も初めて。そこでは、牛乳パックではなく、楮から和紙を作る学習が行われていました。冒頭でも書きました通り、紙漉きなんてやったこともないのに、生徒を指導しなくてはいけない…同僚に少し教えてもらったけれど、自信がもてない…何とかしなくては…。こんな思いでインターネットをあけていましたら―ありました。しかもとても近くに、和紙を漉いている工房が…。早速、非常識にもアポも取らずに工房を訪ねて、あれこれとお話を伺い、今回の実技研修や駿河半紙研究会のことを知り、どちらにも参加することにしたのです。
研修当日はとても暑い日でしたが、工房の中はひんやりとしていて気が引き締まりました。講師の内藤さんが行う準備から紙漉きまでの、無駄のない見事な所作動作を目の前で見せていただき、「どうぞ」の合図で実技研修が始まりました。3人の研修生が順番に3回ずつ紙を漉きしとづけまで行います。見よう見まねで続けると所作動作は少しずつ分かってくるのですが、紙漉きは何回やっても簾の上で紙がめくれてしまってうまくいきません。他のお二人は、上手に漉いているのに…。約2時間の練習の後、本番になるのですが、その直前に、(液を)汲んだら、少し落ち着くまで待って流す方がよいこと、手や腕だけでなく体全体使うつもりで漉くこと、という助言をいただきまして、そのとおりにやってみたら、できました!簾の上に平らになった紙が!!練習ではでこぼこだらけ、穴だらけの紙になっていたので、今回はできなくてもしかたないなあ…と半ばあきらめていただけに、嬉しかったです。(圧搾、乾燥をしていただいて、2週間後に出来上がった紙を手にしたときは、さらに嬉しかったです!)
結局本番でも、形もよく平らになったものは少なく、多少でこぼこしたり穴があいたりしていましたが、それでも30枚(1回に二枚できるので15回分)漉くことができました。できてもできなくても「またやりたい!」「次こそ!」と思いながらの4時間は、本当にあっという間でした。紙漉きの魅力に惹かれたからかもしれません。次回の8月の研修も、今から楽しみです。
記;四條里美
紙漉き体験記
6月 22nd, 2010 | Posted by in 報告You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 Responses are currently closed, but you can trackback.