駿河半紙の歴史と手漉き和紙技術の習得を目指して
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作品作りへ

2月 25th, 2009 | Posted by admin in 報告

● 深謝
駿河半紙技術研究会の内藤会長様および小川事務局長様、このたびは私が通っている書道教室の社中展のお知らせを、ホームページや広報に掲載していただきありがとうございました。また、作品作りに関して、アドバイスやヒントをいただいたり、実際に社中展を見に来ていただいたり、大変感謝しています。
おかげさまで、今回の社中展も盛況のうちに終わることができました。
私の作品への反響も多く、今後の作品作りに参考になりそうな貴重な意見を得ることができました。

● 経緯
1年前の夏に、初めて手漉き和紙の工程を体験してから5回目の実技講習が8月にありました。なかなか裏波が立たないようにできない私は、少し焦っていました。
なぜなら、隔年で行われる書道教室の社中展があと2カ月に迫っていたからです。
私がこの駿河半紙技術研究会に入会した目的は、書道の作品作りの一環でした。
このままでは目的が達成できないのではないかと、不安のまま、今夏の研修が始まりました。今回の研修は、初日は紙漉き練習、2日目は本番で1日あけて3日目は紙貼というスケジュールです。
初日の参加者は私一人で、思う存分練習ができましたが、午前中は、やはり思うように漉くことができませんでした。試行錯誤というよりは、悪化していく状態でした。食事を取り、午後の練習を始めると、少しずつ汲込みが安定してきたように感じました。裏波も少なくなり、やっとコツをつかめたような気がしました。ただ、この大きさでは、紙の厚さが均一にできないので、作品にはまだ早すぎると思いました。
2日目の本番でも、今までやってきた中では最高のものができたと思いました。もちろん、まだまだ満足のできるものではないのですが…。
現状では半紙程度の紙も均一にできないので、今回の社中展ははがきサイズの和紙で作品を作ると決めていました。
この練習後、社中展の作品作りのことを内藤さんに相談しました。ちょうど、はがき作りの体験教室が1週間後にあると聞き、その後ならば手伝っていただけるということでした。
1週間後、はがき作りを行いました。簀桁が小さいので、それほど失敗なくできました。翌日、紙貼りを行い、その2日後、宅急便で完成品が届きました。
今回の私の作品は、映画の名セリフを色々な書体で書いてみようというものでした。
そして、その名セリフから連想される漢字1字を大きく書き、その余白にセリフを書き入れました。それを各一つずつ額装して9つ作り、3行3列に配置して展示してみました。(写真参照)
今回、クラフトとアートを同時に楽しめたのは、貴重な経験になりました。
今後は、作品の紙のサイズを少しずつ大きくできるように、実技研修を頑張りたいと思います。

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写真上段左より順に
酔…君の瞳に乾杯 『カサブランカ』
絆…イツマデモ、キミノココロニ 『ET』
挑…諦めるな。一度諦めたらそれが習慣となる 『がんばれ!ベアーズ』
壁…君の骨はガラスじゃない 『アメリ』
得…考えるな、感じろ 『燃えよドラゴン』
楽…人生はチョコレートの箱 『フォレストガンプ』
軌…道を知っていることと実際に歩くことは違う 『マトリックス』
凛…新しい褌をつければ、体だってキリッとするじゃないか 『男はつらいよ 葛飾立志篇』
授…運命というのは努力した人に偶然という橋をかけてくれる 『猟奇的な彼女』

尾崎政志

 

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